俵言

しがない社会人が書く、勉強とかのこと。最近は機械学習や kaggle 関連がメイン。

小ネタ : SlideShare でハイパーリンクがクリックできない問題を調べた

※この記事での "ハイパーリンク" という単語の使い方は微妙ですがご容赦下さい。

ことの発端

先日エルピクセルさんが開催してる論文LT会で発表してきました。(感想はまた別に書きたい。)

lpixel.connpass.com

このとき僕が発表した内容が Disentangled Representation 関連で、この言葉を知ったきっかけである NeurIPS2018読み会@PFN (因みに振り返り記事も書いてました) で発表されていた資料(その1その2)や、最近の動向の参考資料ハイパーリンクを張っていました。
(地味な所ですが、SlideShare の SpeakerDeck に対する優位性の一つはハイパーリンクが有効に出来ることだと思います。)

ところが、 SlideShare に upload してみるとクリックが出来ません。


以前スライド上の右端に設置したハイパーリンクが「次に進む」と衝突してしまうというミスをしたことがあったのですが、今回はテキスト全体をハイパーリンク化しています。

また、資料全体としてハイパーリンクが無効になっているのかと思いきや、資料の最後におまけとして設置した論文リンク集の方はクリックが有効でした。

※埋め込みだと反応が悪いかも(一旦前(後)ページに移動して戻ると反応)。SlideShare 上ではちゃんとクリック可能です。また、PC閲覧モードじゃ無いとクリックできないかもしれないです。

SlideShare で日本語フォント関連のトラブルが起きるのは有名な話なので、

みたいに思っていたのですが、調べてみたら予想外の理由だったというのが今回のお話。実は古くから知られてる話みたいなのですが、結構驚いたので覚書として記事を書くことにしました。

そもそも公式の仕様だった

slideshare ハイパーリンク」みたいなキーワードで検索すると以下の記事が出てきます。(参考になりました、ありがとうございます!)

memorandums.hatenablog.com

powerofstudy.blog.fc2.com

で、2個目の記事で言及されているように、 SlideShare のポリシーとして「最初の3枚目までに設置されたハイパーリンクは無効化される」ことが判明しました。

え、マジで!? 記事中でも言われてますがなんだこのトリッキーな仕様 ...

原文はこちらのページにあります。

Our first priority is to maintain a community of members who upload and share quality content, and we're constantly working on ways to make this happen. Surfacing and sharing quality, self-sufficient content should be the main goal of any SlideShare presentation. Links should be used as an added resource.

With this in mind, we've disabled links on the first five slides/pages of all SlideShare files. Links will still work after the fifth slide. We believe this leads to a better experience for SlideShare members.

確かにリンクだけペタペタ貼ったスライドを公開されてもねと言うのはわかるんですが、何で最初の3ページだけ無効にしたのかはちょっと不思議です。最後の3ページだけ有効にするとかなら「参照は最後にまとめて置く」という意味で妥当かなと思わなくもない。

そんなこんなで、仕様上無効化されていたことがわかりました。

【追記】
Twitter 上でご指摘頂いたのですが、原文をよくよく見ると「最初の5枚でリンクが無効」となっています。(すみません、参考記事が書かれた時点の情報と自分で試した結果から目が滑りました。)

ところがこの後出している例のように、現状は「最初の3枚でリンクが無効」な状態で4枚目からクリックが可能です。記述は変えたけど実装は変えなかったのでしょうか?

教えて頂いてありがとうございました!

何とかならんのか?

とは言え冒頭3ページにハイパーリンクを置きたい場合もあると思います。

今回の資料では参考資料もですが表紙に置いた元論文へのリンクが無効化されてしまったのが一番困ったところでした。 説明文にもURL置いてますけどクリックしてぱっと出せた方が楽なので。

また、登壇される方とかは自己紹介で自分のブログへのリンクとか置くと思うのでそれは有効化したいよねと言う要望が(多分)あります。

というわけでちょっと試してみたんですが... 結論から言うと駄目でした。

非表示スライドを入れてみる

これをやると、アップロードした後に非表示スライドは見えなくなります。しかしながら数としてカウントされることもないため、やっぱり最初の3ページのリンクは有効にはなりません。
もしやアップロード時点で非表示スライドが削除されるのかなと思ったのですが、一旦上げたものをダウンロードしてみると残ったままなので違うようです。

結局スライドの作り方をどう頑張っても表示する際にシステム的な制御をしてるんだったら意味は無いのかもしれないなあと思いました。

ちなみにPDF化したりしたら何かなるのかなと思って試したのですがもちろんそんなことはありませんでした。(PDF化した時点で非表示スライドが消える。)

愚直解:先頭に何らかのスライドを入れる

上で触れていた1個目の記事でも言われていたやつです。最初の3ページでリンクが無効なのは仕様なのでそこは諦めて、何か適当なスライドを3枚入れちゃう。

一応目的は達成(?)できるのですが、SlideShare 上で謎の空白スライドから始まるのは何だかなあと思います。一旦表紙を出す => 意味のないスライド×2 => もっかい表紙 とかならまだいいかも?
自然にやるならアイスブレイク的な前置きを入れれば良いわけですが、それは発表を円滑にやるためであってハイパーリンクの為では無いような...。

適当に作ってみたのですがこんな感じです。

やっぱり無意味なやつ入れるよりは 表紙 => 関連しそうなネタでのアイスブレイク × 2 => もっかい表紙 かなあと思いますね。 因みにこういう風にブログ等に埋め込む場合は開始ページを指定できるので、空スライドを3枚入れた上で開始を4ページ目にするという手段もあります。

おわりに

というわけで、「SlideShare に上げた資料の最初の3枚では設置されたハイパーリンクが無効化される」という謎仕様を知って驚いたというお話でした。公式仕様なの本当にびっくり。 今までこの仕様を知らずにスライドを作っていたので、これからは気を付けたいと思います。

残念ながら回避する手段は僕にはわかって無いので、もし知っている方がいれば是非お教えください!とりあえずの対処としてはアイスブレイク的なスライドを最初に入れることかなと思います。
(研究発表とか)一般的には参照したものを番号付けして最後のスライドに固めておくと思うんですけど、自分のブログとか Twitter とかをそういう形では載せないよなあというお気持ちです。

まあもちろん SlideShare 公式のポリシーも間違ってないので、ハイパーリンクを設置するために頑張るよりは内容をちゃんと充実させた方が良いかもしれないです。ではでは。

【追記】
記事の中盤にも記載しましたが、公式の help の記述では「最初の5枚でリンクが無効」となっています。実状は何故か「最初の3枚でリンクが無効」なのですが、もしかしたらいつか変更されるかもしれないです。そこらへんご注意下さい。
表紙の後に 4 枚もアイスブレイクスライド作れるかというとテーマによっては厳しいかも...